高野宮子(6)

あけましておめでとうございます。
今のムードは、試験前に部屋の掃除をしたくなる衝動そのままです。
あと三週間ないよパトラッシュ…。
そんなわけで電車の中で記憶のままに書いていた高野宮子さんの作品紹介6記事目。

便利屋稼業    ゼロコミックス

便利屋稼業 ゼロコミックス

便利屋稼業―完全版 (ピュアフルコミックス)

便利屋稼業―完全版 (ピュアフルコミックス)

便利屋稼業 便利屋稼業完全版
集合住宅(高層マンションともいう)の真ん中で、便利屋の看板をかかげる部屋があった。
人畜無害な出で立ちをした男(おにいちゃま)はオーナー兼所長。彼のその見かけのとおり商売っけのないやり口は、近所の浪人生(イチローくん)と、職業不詳の玄人女子(そうか、女子校生なんじゃね?)を虜にし、彼の元には今日もおかしな依頼が舞い込むのであった。(主に子守りだけど)
金持ちの道楽っぽいからお金に困ってる様子はない。というか親戚の家が家の中で着物を着ているような家だから、やはり金持ちは確定。有閑青年か…、高野さんらしい自由な設定である。
この単行本は二つの出版社から出ています。最初に出たのはビブロス…降ってきた男と同じ出版社です。つまり潰れて絶版。しかしその初版はわりと最近で、1年とたたず次の出版社から完全版と後ろにつけて再版されました。
違いは、完全版は便利屋稼業として連載した分の全てが収録されているので完全版です。最終話はイチローくんが主役の話。
ビブロス版ではイチローくんの話が無く、かわりにサラマンドラという話が入ってます。この話も没落した名家が舞台で、情念が渦巻いてる感じで好きです。
特にこのサラマンドラ、初期の大島弓子ぽいと思うのですが、どうだろう。

小鳩邸異聞 (ゼロコミックス)

小鳩邸異聞 (ゼロコミックス)

便利屋稼業無印より少し前にビブロスから出たのが小鳩邸異聞。当時のタッチもエスプリも、お気に入りの作品である。
百鬼夜行抄もっけ「みたいな」感じたけど、軽いカンジの優しいいい話で構成されていて、後味が悪い終わりはないんだよね〜。絵もあっさりしてて読みやすく、出てくる人と異なるモノの綺麗さがすごいです。神がかってる!
主人公の小鳩が大学卒業してから自宅で書道教室を開いていて、そこに留年してる同期やその妹が遊びに来て、酒や飯をたかりにくる(多分)
成り立つのか?
と聞きたくなる。いいなぁ、そういう生活…。(おい)
不思議なモノとの関わりが、インストーラーによってもたらされる、という理由付けが、なかなか斬新で惹かれます。
小鳩がホントに優しい人で、包容力があって、肝の据わった人で…というのをよく描いてるなぁとほれぼれ。
一番好きかもしんない。ルーシーと無頼猫と迷うー!
いいなぁ小鳩…。でもほんとどうやって生計立てるんだ…。あちらのお友達になんか貰ってんのかな…。ご近所さんからは煮物貰ってたなぁ。
こういう男を描かせたら、高野さんの右に出る人はいないと思います。

仮面ライダーの映画見に行かなきゃー!OOOもかなり面白いです。日曜は観るものいっぱいでこまる…。綺羅星