@秩父

といっても先週の内容です。
 
都会に住んでいると、集落なんて耳にする機会は滅多にありません。
平地でもたまに使われるときもありますが、ほっとんど聞き慣れない言葉です。ニュースとかでも使うかなー物語にも出てくるだろうか。やっと私もいろんなところに足を運んで、だんだんとそのビジョンがわかってきたのか……(うそです全然です偉そうなこと言えないですorz)
 
旧町村名(昭和初期の合併前の町村名)より小さく、地域的なコミュニティの最小単位と言えばよいのか。ある意味では一人一人の顔が見えるコミュニティの最大単位であるともいえます。都市部と重ね合わせると、戸数としては回覧板を一周させる規模くらいでしょうか。山村だと、分校を構えている(構えていた)のも一つの条件なのかもしれません。
元気な集落だと、集落内部で意思決定(合意形成)が出来て、「グリーンツーリズム」や、「新規就農者やIターン者の受け入れ」などに取り組んでいたりもします。
集落外に向けてのアプローチをする際に、まとまれる集まりです。
都会じゃ対外的な面で地域コミュニティを作るのってレアケースかもしれない。商店街等では別ですが、居住地に帰属する場合はコミュニティ内部での活動が主っぽいです。
 
とかいう難しい話をしたいのでなくて、この前行ってきた集落の写真を載っけたいだけなんですが。
 
小学校のグリーンツーリズムでお世話になる新潟県十日町市赤倉集落は、こじんまりとした集落で、端から端に歩くんだとしても、約10分くらいで回れます。山あり谷ありですが、雪道でなければよゆ〜。
先週訪れた太田部集落は、……でかい。ダムに面している杉山の斜面に、3つのまとまりにわかれて各々の家を構えています。歩きで回るには端から端まで1時間かかるんじゃないでしょうか。勾配も急。

全景がわかる写真ではないですが、こんな感じ
高速道路や電車に乗っていて、「あ、あんなところにおうちがある〜」と子どもが見つけそうな場所です。斜面に家が建っている。

道も急勾配
集落の住民はほとんどが高齢者で、足腰が弱っていると外出にもご苦労なさってます。
そんなに暮らしにくいところだったら、山を下りてきて、息子や娘と平地で暮らせば良いではないか、という考えもありますが、ここの集落の方々は助け合いながら一人暮らしでも頑張っています。
仕事場やライフスタイルに合わせて家を替えるようないわば流動的な考えではなく、年代の差によるものか、地域的な暮らし方によるものか、「その場所で暮らす」という意思が、生活様式に対して強い決定要素をもっていることに、今回強く興味をひかれました。

わっさわっさ。蒟蒻畑です。ホント!
主な農産物はこんにゃくです。こんにゃくってイモから作るんだよ!このミニ椰子の木みたいな下に、楕円なこんにゃくいもが埋まっています。これは3年目か?
今から40年前くらいには、こんにゃくでとっても儲かる時期があったらしく、太田部のような水を引くのに大変な、米を植えられない地域では、こんにゃくで1年食べられるくらいのお金になったそうです。
それとか養蚕(絹糸の生産)もやっていて、山奥ではあるけれど産業としてなりたっていたそうです。
しかし、工業の発展と共に一次産品の輸入が増加、化学製品による代替や嗜好の変化などが進み、後継の不在と共に、今ではこんにゃくイモの出荷をする方は太田部では2戸というわずかな規模になってしまいました。
(こんにゃくいもの関税ってすごいんですよ。実質2000%オーバーとか)
手作りこんにゃくはめちゃめちゃ美味しいです。たかいこんにゃくはその価値あります。杵でついたこんにゃくは絶品だと教えてもらいました。

ボランティアが借りている空き家での食事
豪華にいただいて、集落支援員の方と十文字女子大の福祉の先生と夜が更けるまでお話をしました。課題はたくさんありますが、ボランティアの方々が長年頑張ってきた地域で、とても開かれた集落のように感じました。
 
これからが踏ん張りどころです!